2009/09/01(火) 11:31:17 編集(投稿者) 表BBSにて、pandora氏の回答にあった、ボタン電池の表裏を挟むようにして摘むとショートするという件について、真偽はどうか「社団法人　電池工業会」（http://www.baj.or.jp/）に問い合わせてみました。 問い合わせる切っ掛けとなった、pandora氏のレス。 http://pasokoma.jp/48/lg482345.html#482403 http://pasokoma.jp/48/lg482818.html#482821 結果としては、pandora氏の書き方に誇張がありすぎた部分はありますが、厳密にはショートすると言うことでした。 #後日、別レスで大げさな書き方をしすぎたと書かれていますが。 多分、反論された方々（私も含めて）は、ショート＝バチッと音や火花が散るといったイメージが強かったのだと思います。 それ故に、今回の出来事（認識のすれ違い）が起きたのだと思います。 今回の件では、pandora氏に謝罪します。 また、ボタン電池に対する新たな認識ができた切っ掛けとしては、個人的には有意義だったと思います。 最後に、「社団法人　電池工業会」からの回答メールを転載します。 個人を特定できる一部は、伏せ字にさせて頂きます。 *---ここから引用-------------------------* ○○ 様 　電池工業会の△△と申します。 この度はホームページからのお問い合わせありがとうございます。 ＜お問い合わせの概要＞ 　コイン電池やボタン電池の表裏を指でつまむとショートするか？ 　人体は電気を通しますので、厳密に言うとショート致します。 ただ、プラス側をつまんだ指からマイナス側をつまんだ指までの抵抗値はざっとみて5kΩ程度あるだろうと思います。 従って、電池から人体を流れる電流は計算上数百μAといったところになります。 　しかし、抵抗の大半は皮膚面の接触抵抗ですので、濡れた手でつまむと、もっと大きな電流が流れるでしょう。 サイズが大きめで、比較的容量のある電池の場合は、大きな影響はないかと思いますが、ボタン電池でも特にサイズの小さいものでは、電池容量も小さいので、長時間つまんでいると、容量の損失が無視できないこともあるかもしれません。 　よろしくお願い申し上げます。 **************************************** 　社団法人　電池工業会 　 一次電池技術・環境担当　　　△△　△△ 　 〒105-0011 　 東京都港区芝公園3-5-8機械振興会館302号 　 TEL: 03-3434-0261　FAX: 03-3434-2691 　 E-mail: △△@baj.or.jp 　 URL: http://www.baj.or.jp **************************************** *---ここまで引用-------------------------*

なるほど、参考になりました。 ボタン電池って持ちにくいので、つい極面を摘んでしまうんですよね。

う〜む魔から鱗とはこのことだな。 参考になった。

2009/09/02(水) 20:19:29 編集(投稿者) うにゅ様、ご足労様じゃった。あなた様のおかげで、ﾜｼの意図するところが正しかったと判りましたﾜｲ｡ ﾜｼがおかしいと言うておったのは､次の二点｡即ち､pandra氏の､ > ボタン電池は、表裏を指で挟むように掴むと、ショートを起こして一瞬のうちにパァーになります > 表裏を指で挟むように持つと、ボタン電池本来の利用にそぐわない膨大な量の電気が流れて一気に消耗を早めます が､事実無根であると言うことじゃった｡それに対し､電池工業会殿のご見解は､ > サイズが大きめで、比較的容量のある電池の場合は、大きな影響はないかと思います > 特にサイズの小さいものでは、電池容量も小さいので、長時間つまんでいると、容量の損失が無視できないこともあるかもしれません と､なっておる｡ もし､PCに使われておるCR2032が前者であれば言うまでもなく､また､後者であってもpandra氏の記述とはかけ離れたものであるとは言えんかの? なお､｢ｼｮｰﾄ｣という用語の使用の適否については､うにゅ様に倣って電池工業会殿に問い合わせをしましたﾜｲ｡合わせてCR2032がいずれの範疇になるかもお聞きしておりますﾜｲ｡ 2009/09/02 20:00追加================================= 早速返事がきましたﾜｲ。 ﾜｼの質問は､ ----------------------------------------------------- 1.｢ｺｲﾝ電池やﾎﾞﾀﾝ電池の表裏を指でつまむとｼｮｰﾄするか｣と言う問いに対して｢人体は電気を通しますので､厳密に言うとｼｮｰﾄ致します｣という返答があります｡しかし｢厳密に｣言えば､これは｢ｼｮｰﾄ(短絡)｣ではなく､｢過負荷｣の状態ではありませんか?｢過負荷｣と｢短絡｣でははっきりと意味が異なります｡どのような根拠で｢過負荷｣ではなく｢短絡｣であると仰ったのでしょうか? 2.｢ｻｲｽﾞが大きめで､比較的容量のある電池｣と｢特にｻｲｽﾞの小さいものでは､電池容量も小さい｣について､CR2032,CR2016,SR44,LR44,SR626SWはそれぞれどちらの範疇に当たるでしょうか｡ 3.｢長時間つまんでいると｣の｢長時間｣とは､10秒･1分･1時間･1日･1週間･1ｹ月･1年のどれに近いでしょうか｡ ----------------------------------------------------- というものじゃ｡それに対し､まず｢1.｣の回答としては 『"ｼｮｰﾄ"というのは､常用時に比べ極めて小さい負荷で導通させた状態といったことかと思いますので､5kΩ程度の負荷を接続することに相当する"指でつまんだ"状態を"ｼｮｰﾄ"と申し上げたのは間違いでした｡"人体が負荷になって､それに対応した大きさの電流が流れる"と言った表現が適当かもしれません｡それが過負荷になってしまうのかどうかは､その電池の持っている特性によります(残念ながら､どの電池の場合過負荷になり､どの電池の場合そうでないかを具体的にお示しするための詳細な情報は持ち合わせておりません)』 との事じゃった｡更に｢2.｣について最も知りたかったSR2032に関しては､ご担当者様が｢3.｣と合わせて 『この2点は､相互に関係しております』 と仰っており､ 『あるﾒｰｶｰのCR2032の公称容量は220mAhなので､仮に600μAの電流が流れたとすると､電池容量の5%分を消費させるには18時間つまんでいないといけないことになります』 との判断なので､ﾏｻﾞｰﾎﾞｰﾄﾞから電池をはずし､また取り付ける時間を考えれば気にすることかどうかはおのずと分かると思いますﾜｲ｡ なお､『』内がご返答の内容じゃが、文字の全角･半角はﾜｼの好みで変換しておりますﾜｲ｡

> ただ、プラス側をつまんだ指からマイナス側をつまんだ指までの抵抗値はざっとみて5kΩ程度あるだろうと思います。 テスターで、親指、人差し指の抵抗を測ったら、1000KΩ以上あった。 指を濡らしても、100KΩまでしか下がらなかった。

ほほう､お肉さんは理科系の御仁とお見受けしますな｡何事も､聞くだけでなく､実際に自分で試してみることは大切な事じゃ｡事実を断片的に寄せ集め組み立てただけでは､｢真実｣とかけ離れてしまうことは珍しいことではないでの｡どんなに確かなことであっても､実際に試してみるまでは｢仮定｣の域を脱することは出来んのじゃﾜｲ｡ただ､適切な方法を選ばんと｢再現｣とはほど遠い結果となってしまうので注意も必要じゃ｡ > 1000KΩ以上あった｡ からして､おそらくﾃｽﾀｰの探針を直接指で掴まれたのではないかの?これでは接触面積がﾎﾞﾀﾝ電池を掴んだ時と比べて小さい為､比較にはならんｿﾞｲ｡ やるなら､指と探針の間に10円玉でも挟むと良い｡そうすれば､指と導体との接触面積はCR2032などとほぼ同じとなり､もっと低い抵抗値が得られるはずじゃ｡尤もこれでも通常の状態では50kｵｰﾑ､指を濡らしても20kｵｰﾑを下回ることはなかったがの｡

さらに空気を読まず、、、 Q'nAさんの投稿で個人的には納得していたのですが、 ボタン電池の極面を指で摘むことの是非がわからなり、 自分としては浅学であるという自覚はあるので、電池の製造会社に電話で連絡してみました。 一応書いておきますが、素手でボタン電池の極面を摘むことが電池の寿命に 影響ないと思っている人はパソコン困りごと相談掲示板〜エトセトラにはいないと思います。 まず、自分の行った計算結果から提示します。 CR2032の公称容量は220mAH　電圧は3V Q'nAさんが質問した時の電池工業会の回答から人体の電気抵抗を5kΩとします。 ネットで検索すると、5kΩというのはかなり低く見積もっているようです。 人体の内部抵抗はイオン水溶液とみなせるので500〜1000Ωとありましたが、 皮膚を介在すると数100kΩ〜数MΩという値になるようです。 実際にマザーボードの電池の交換を試行してみましたが、 電池を持ってから電池を5秒以内に設置できました。 これも少し余裕をみて30秒とします。 ３Ｖ÷5kΩ=0.6mA 30秒触れたとすると、 0.6×30÷3600=0.005mAH これが220mAHの何%にあたるかというと 0.005÷220≒0.00227% 寿命を5年もたすとしたときの消費量は 5×365×24×0.0000227≒0.99H≒59.7min 約１時間、寿命をロスした計算になります。 もちろん、電池はケミカルなものなので、単純な比例にはならないし、 放電特性も考慮しなければならないと思います。 放電特性に関しては各メーカーのデータシートを調べましたが、 10^3hというスパンで電圧が減衰しているようですが、 これが電池交換という5秒で終る作業の場合、寿命にどのように影響するか私にはわかりませんでした。 （わかる方がいたら教授していただきたいです。） それで、日立マクセルのサポートの方に電話をして聞いてみました。 Q1.PCのマザーボードの電池交換で　 　　CR2032を交換する際に素手で極面を摘むと 　 寿命はどのくらい縮まるか？ Q2.電池交換時に他に気をつけることはあるか？ でした。その答えは、 A1.寿命に関して影響はないと考える。 A2.指紋や汗がつく(私は油脂や汗がつくと解釈しました)と電池が錆びることがある。 　　また、ソケットタイプだと、端子に接触させショートしてしまうと、一瞬でおかしくなる。 　　側面を端子に押し付けてから入れるとよい。 とのことでした。 メーカーの人間の言うことなんか信じられるか、という方もいらっしゃるかもしれませんが、 他の不利な点も回答してくれたので、個人的には信頼できると思っています。 余談ですが、りんごさんが作業に使ったというゴム手袋に関して静電対策がされているのかが気になるのですが、 調べきれませんでした。なんか、一般的なゴム手袋は絶縁物っぽくて帯電しそうなんですが、どうなんでしょうね？ 関係ありませんが、私は静電対策された手袋を持っています。

初めての方へ
　├エトセトラ
　├投稿説明を読む
　├検索
　└過去ログ

管理人へ問合せ

以前のエトセトラ

SPAMメール
　├検索
　└過去ログ


H16.12.18〜